今回の記事では,日本で最も受験されている英語の資格試験「英検」の級およびその難易度についてまとめました.
目次
概要
英検とは?
2017年度版 英検2級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
正式名称は「実用英語技能検定」といいますが,大体は英検と呼ばれることが多いです.
1年に3回実施されていて,年間250万人以上が受験しています.受験者層は様々ですが,中高生が7割を占めるなど,学生が多いのが特徴です.日本で最も受けられている英語の資格試験といってもいいでしょう.
留学の認定資格として,そして英語の力の測定(英語学習の進展度の確認)に用いられることが多いです.5級から1級まであり,様々なレベルの受験層に対応しています.
また,最近では英語の教師の英語力の目安として「準1級」が設定されています.しかし,それを全員が満たすのは少し困難なようです…
試験形式
すべての級について,「筆記」試験があります.この「筆記」では,文章を読んだりして正解を選ぶもの,そして放送を聴いて答えるリスニング問題があります.また,準1級・1級においては「作文」というものもあります.(2016年第1回より2級でも作文問題が出題されています).
また,3級以上では「面接」試験もあり,これは筆記試験に合格した人を対象に行われます.この面接に合格することで,初めてその級の資格が認定されるのです.(級によって面接の内容・難易度は変わっていきます)
現在では中学や高校で行われることもあります.
試験会場
5級から2級では「準会場」といって土曜日に学校などで受けることができることもありますが,基本的には日曜日に指定の会場に行くという形での受験となります.
また,この会場は希望する地域ごとに割り振られていますが,自分で指定の会場を選ぶということはできません.(希望受験地はしっかりと考えましょう)
難易度(初~中級)
英検には5級から1級あり,これらの難易度の順列は1級に近づくにつれて難しくなっていきます.また,各級の難易度は急激に難しくなることもあり,そのイメージは,
5<4<3<準2<2<<準1<<1
のようになります.2級と準1級,そして準1級と1級の差は結構あるように思われます.
それでは,各級の難易度および取得の目安についてまとめます.
5級
2017年度版 英検5級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
概要
5級は英検の中で一番簡単なものになっています.
試験内容は,筆記試験が25分,リスニングが22分程度となっていて,すべてマークシート形式のものになっています.
また,合格率は80%以上となっていて,比較的合格しやすいものになっています.
難易度
難易度は「中学1年生」レベルのものくらいだと思います.本当に初歩中の初歩の問題しか出題されません.最近では小学生から英語の授業もあるくらいですから,中学に入学する前に取っておくというのがいいでしょう.
英語を始めたばかりの人におススメの5級ですが,別に無理に受ける必要はないと思います.もう少し勉強をして,次の4級を受験しましょう.
しかし、これをモチベーションとして頑張れるようになるのであれば、受けてもいいかもしれません。
4級
2017年度版 英検4級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
概要
4級は5級の次に簡単なものです.
合格率は70%,試験時間も筆記35分,リスニング28分と長くなります.
まだ面接がなく,気軽に受けられる試験でしょう.
難易度
中学1年の後半~2年くらいの難易度です.英語が得意な人は中学1年で取得できるでしょう.
まだまだ難しくないですし,選択肢も易しいです.この4級も中学入学前に取得できる人もいるのではないでしょうか.
4級に合格することで、勢いに乗ってそのまま次の級へ挑戦しましょう!
3級
2017年度版 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
概要
3級から少しずつ難しくなっていきます.なかなか取得できないという人も出てくるでしょう.
面接もありますし,合格率も50%前後となってようやく資格としても使えるものになります.
筆記が40分,リスニングが26分となります.
難易度
「中学卒業程度」と英検では言っているようですが,これは人によってさまざまだと思います.英語の苦手な人だと高校生になっても取得できないなんてこともありますし,その逆で中学2年までに取得する人もいます.
しかし,高校受験の統一試験の難易度よりは少し高いものとなっています.逆に,3級の問題を満点近くとれる人は高校受験の英語は問題ないでしょう.
就職の際ですが,3級を持っていても特にメリットはないでしょう.もう少し高い級でなくてはアピールにはなりません.
準2級
2017年度版 英検準2級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
概要
3級と2級の間が「準2級」となります.準2級は一般的な高校生にとってはなかなか難関になってきます.合格率は35%と一気に落ちます.(3人に1人しか合格しません)
筆記が65分,リスニングが24分となっています.筆記が分量を増す他,リスニングの放送も一回のみになるので結構レベルが上がっています.
難易度
英検協会による目安では「高校中級」となっています.しかし,偏差値50程度の高校生にとってはなかなかレベルの高いものとなります.一般的な高校の2年生,進学校の高校の1年生レベルといった具合になります.
取得目安としては,中学生のうちに取得できればそれに越したことはありません.高校受験の英語ではほぼ無敵でしょう.
また,大学受験をするというのであれば最低限このレベルには持っていく必要があります(名前の知られた大学に行くには全然足りないですが).
成人してもう一度勉強をしているという方はこの準2級から受験することをおすすめします.(それ以下だとほぼ小中学生しかいません)
この辺から履歴書に書いても問題はないでしょう(アピールにはなりませんが).
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